M2Mとは

1.M2Mとは何か

M2Mとは、Machine-to-Machineの略称です。M2M通信とは、センサーやICカード、家電、自動車、ロボットなど人が介在しない「物」同士の通信のことを指します。

常時様々な情報を収集し、リアルタイムに遠隔制御・管理などを行います。2000年頃にもユビキタスネットワークと同義で使われたことがあります。

大量のセンサーデータをいわゆる“ビッグデータ”として扱い、統計分析やデータマイニング(情報探索)、人工知能、機械学習などの技術を使って解析し、将来予測や様々な事情の予知、解明などを行うことなどが重要な研究テーマの一つになっています。

2.M2M・IoT・CPSの比較

M2Mと似た概念として、IoT(Internet of Things)とCPS(サイバーフィジカル・システム)があります。

  • IoT・・・様々なモノがインターネットに接続され、情報交換することにより相互に制御する仕組みのことを指します。
  • CPS・・・サイバー世界でデジタル技術などを用いて分析したり、活用しやすい情報や知識とし、それをフィジカル側にフィードバックすることで、付加価値を創造する仕組みのことを指します。

M2M、IoT、CPSはいずれも様々なデバイスや機器同士が自律分散的に、時に協調し相互に通信しながら人々の生活を支援すると言う基本機能の面では共通しています。

各種のセンサーがユビキタス端末としてネットワークに接続され、様々なサービスを提供するセンサーネットワークの役割が重要となっています。

3.M2Mの活用事例

①自動車の車両追跡
自動車の車両に特定のデバイスを取り付けることで、現在の車両位置情報を管理者がスムーズに把握することができます。

②駐車場管理
コインパーキングの自動精算機をM2Mに対応させ、IoTで売上情報を自動でインターネット上に報告する仕組みが導入されました。

③エレベーター監視
機器をM2M化することで、無駄な稼働を防いでコストを最適化し、異常発生の際にはIoTによりできるだけ迅速に対応できるように警報システムが導入されました。

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書籍『M2M無線ネットワーク技術と設計法』