ロボット用ミドルウェア技術の普及・発展を推進する人材育成講座を開講

2021.1.18 更新

NEDOは「ロボット活用型市場化適用技術開発プロジェクト」で開発したロボット用ミドルウェア技術を活用し、2021年1月から埼玉大学、東京大学、産業技術総合研究所を拠点とした人材育成講座を開講します。

本講座では、ROSなどのオープンソースソフトウェア(OSS)を活用したロボット用ミドルウェア技術の体験をはじめ、入門コース、産業用ロボット応用コース、画像処理・AI技術の活用コースなどのロボット用ミドルウェア技術を体系的に習得できる講義や演習を無料で提供します。

NEDOは日本の強みのひとつであるロボット産業のさらなる発展のため、本講座を通してシステムインテグレーションのコスト削減を実現するロボット用ミドルウェア技術の普及と、これを活用する人材の育成に継続的に取り組み、この技術の維持・発展を目指します。

概要

国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は2019年度に終了した「ロボット活用型市場化適用技術開発プロジェクト」において、ものづくりおよびサービス分野のロボット未活用領域にロボットを導入する取り組みを進めてきました。この中で、ロボット導入が進まない原因の一つと考えられるロボットのシステムインテグレーション(SI)コストの削減を目的として、ROSなどのオープンソースソフトウェア(OSS)をベースとしたロボット用ミドルウェア技術を開発しました。すでに海外では、人工知能(AI)などの最先端技術の活用が容易になることから、ロボット用ミドルウェア技術に対して積極的な投資が始まりつつあり、この技術に対応したロボットの製品化や、スタートアップ企業などによるさまざまなロボットシステムの開発が活発になっています。

このような背景のもと、NEDOはロボット用ミドルウェア技術の維持・普及・発展を担う拠点を国立大学法人埼玉大学、国立大学法人東京大学、国立研究開発法人産業技術総合研究所に設置し、ロボット・システムインテグレーションを加速する人材育成講座の開講およびロボット用ミドルウェア技術を普及させるための人的交流の支援、人材育成講座を支える周辺研究に取り組みます。これにより、ロボット用ミドルウェア技術を活用する人材や技術の発展に貢献する人材を育成するとともに、技術の継続的な維持・発展を行う仕組みを整え、普及を進めることでロボット・システムインテグレーションコストの削減によるロボットの活用拡大に貢献します。さらに、拠点を中心とした多方面との人材交流など関連技術を含めた新たな技術シーズの発掘や技術の応用・発展につながる取り組みを行い、事業終了後も当該技術を担う人材が育つような好循環を生むことを目指します。

事業内容

【1】ロボット・システムインテグレーションを加速する人材育成講座の実施

ロボット用ミドルウェア技術の体験をはじめ、入門コース、産業用ロボット応用コース、画像処理・AI技術の活用コースなどのロボット用ミドルウェア技術の体系的な習得を可能とする講義を提供します。オンライン・オンデマンド型の配信を行うことによって、時間・場所に縛られない参加を可能にします。2020年度は本講座の活動を紹介するとともに、ミドルウェア技術活用の事例やノウハウの共有を目標としたオンライン・シンポジウムを開催します。

【2】ロボット用ミドルウェア技術の普及を加速する人的交流の実施

外部有識者およびロボットメーカー、ユーザー候補企業などステークホルダー間の交流事業を通じて、人材育成講座のカリキュラムやロボット用ミドルウェア技術の普及活動に対する方針を決定します。また、ロボット革命・産業IoTイニシアティブ協議会のワーキンググループと連携して、本講座終了後もこの活動を継続するための組織化を行います。

【3】人材育成講座を支える周辺研究の実施

ロボットのシステムインテグレーター(SIer)やユーザー、研究者向けに、ロボット用ミドルウェア技術に関するAIなどOSS活用の先進開発事例を含んだ教材を開発するとともに、ロボット用ミドルウェア技術の維持・発展のため、ソフトウェアのメンテナンス作業や開発効率向上に関する定量評価・継続的な保守運用の仕組みを構築します。また、関連情報や海外動向の調査・公表も実施します。


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