内視鏡AI診断支援医療機器ソフトウェア「WISE VISION 内視鏡画像解析AI」医療機器承認

更新日:2021.1.12

ポイント

  • 国立がん研究センター 中央病院に蓄積される1万病変以上の早期大腸がんおよび前がん病変の内視鏡画像をAIに学習させ、典型例だけでなく非典型例も検出できる大腸内視鏡用のAI診断支援医療機器ソフトウェア「WISE VISION 内視鏡画像解析AI」を開発し、医療機器として承認されました。
  • WISE VISIONを大腸内視鏡検査中に併用すると、AIが通知音と円マークで病変を疑う部位をリアルタイムに示し、内視鏡医へ伝えます。内視鏡医とAIが一体となって検査を行うことで、診断精度の改善・向上が期待されます。

国立がん研究センターと日本電気株式会社が共同で開発した人工知能(AI)を用いた早期大腸がんおよび前がん病変を内視鏡検査時にリアルタイムに発見するソフトウェアが2020年11月30日に日本で医療機器として承認されました。また、欧州においても同年12月24日に医療機器製品の基準となるCEマークの要件に適合しました。

本ソフトウェアは、国立がん研究センター 中央病院 内視鏡科(科長:斎藤 豊、プロジェクト担当:山田 真善)に蓄積された画像でトレーニングされたAIを用い、大腸内視鏡検査時に大腸前がん病変および早期大腸がんをリアルタイムに自動検出することができます。また、検出した情報をリアルタイムに医師にフィードバックすることで、内視鏡医の病変の発見をサポートし、医師とAIが一体となり診断精度の改善・向上が期待されます。

本開発研究は、国立がん研究センター 中央病院と研究所の連携で行っているトランスレーショナル・リサーチである「人工知能を用いた統合的ながん医療システムの開発」(研究代表者:浜本 隆二)のプロジェクトの1つとして行われました。