世界最小磁気トンネル接合素子の高性能動作を実証

2020.12.9 更新
  • 直径がわずか原子10個程度(2.3ナノメートル)の世界最小高性能磁気トンネル接合素子を開発
  • 車載応用可能な150度でも高いデータ保持特性(熱安定性)を維持しながら、DRAM置き換えに必要となる10ナノ秒での高速低電圧動作を実現
  • IoTやAIの高度化を可能とする超大容量・低消費電力・高性能不揮発性メモリーの開発を加速

シリコン半導体デバイスの微細化に伴って増大する消費電力の課題を克服するために、スピントロニクス技術を利用した不揮発性メモリーであるスピン移行トルク磁気抵抗メモリー(STT-MRAM)の研究開発が活発に行われています。

東北大学 材料科学高等研究所の陣内 佛霖 助教、電気通信研究所の五十嵐 純太 博士後期課程学生(日本学術振興会 特別研究員)、深見 俊輔 教授、大野 英男 教授(現総長)らは、STT-MRAMの主要構成要素である磁気トンネル接合(MTJ)に新しい構造を採用することで、わずか原子10個程度(2.3ナノメートル)の直径を有する世界最小磁気トンネル接合素子を作製し、車載応用に必要とされる高温でのデータ保持特性を維持しながら、DRAMなどのワーキングメモリーの置き換えに必要とされる高速低電圧動作を実証しました。本研究により、超大容量・低消費電力・高性能不揮発性メモリー、およびそれを用いた超高性能低消費電力集積回路の開発が加速することが期待されます。

本研究成果は、2020年12月12~18日(米国時間)にオンラインで開催される、半導体素子に関する世界で最も影響力のある技術会議、「米国電子情報学会(IEEE)主催の国際電子デバイス会議(International Electron Devices Meeting)」で発表されます。


※記事の無断転用を禁じます。