ローソン店舗にて遠隔操作ロボット、Model-Tによる商品陳列を開始

更新日:2020.11.25

NEDOとTelexistence(株)は、Connected Industries推進のための協調領域データ共有・AIシステム開発促進事業において、遠隔操作ロボット「Model-T」を商品陳列のために稼働させ、併せて運用に関するデータを取得する取り組みも開始します。

「ローソン Model T 東京ポートシティ竹芝店」に導入し、店舗業務の省人化や、どこからでもロボットを通じて就労可能な、全く新しい店舗オペレーションを実現し、少子高齢化や就労人口の減少による人手不足などの社会課題の解決に貢献することを目指します。

概要

政府は、「Society 5.0※1」を実現するため、さまざまなデータを介した繋がりによって新たな付加価値創出や社会課題解決を目指す「Connected Industries」政策を推進しています。「Connected Industries」重点5分野の一つであるスマートライフ分野では、さまざまな生活関連情報を利活用したソリューションを提供し、少子高齢化や就労人口の減少といった社会課題を解決することが期待されています。

国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)とTelexistence株式会社(TX社)は、「Connected Industries推進のための協調領域データ共有・AIシステム開発促進事業※2」において、人間がまるで実際にその場で作業しているかのように遠隔操作を行えるテレイグジスタンス※3技術を核にした、小売・卸売・物流業界横断的に利用可能な商品ハンドリングの自動化と、場所に制約されずに物理的な労働力の提供を可能にする拡張労働基盤(Augmented Workforce Platform)の実現に向けた開発促進事業※4を2019年度より開始しています。

まずは小売業、その中でもコンビニ業において、作業工数が大きく、人間への負荷も重い商品陳列業務を遠隔化・自動化するロボットの設計、試作、評価を重ねてきました。

2020年9月14日からは、東京ポートシティ竹芝のオフィスタワー1階に同日開業予定の「ローソン Model T 東京ポートシティ竹芝店」で、遠隔操作による商品陳列が可能なロボットModel-Tを店内バックヤードに配置し、店舗内の実オペレーションに組み込み稼働させます。Model-Tを用いて、コンビニ業の売上の大きな割合を占める飲料(ペットボトル・缶飲料)および中食(弁当・おにぎり・サンドイッチなど)を対象とした商品陳列を遠隔操作にて行い、コンビニ店舗運営での使用が可能な、ロボットによる商品陳列オペレーションを推進します。

さらに、遠隔操作中のオペレーターとロボットの動き(商品のピッキング、設置など)のデータを蓄積し、人工知能(AI)に学習させることで、遠隔操作によらず自動で制御・処理する割合を増やす自動化の研究開発も進めていきます。

これらにより、インターネットがあれば安全に、どこからでも店舗スタッフがロボットを通じて就労可能な、全く新しい店舗オペレーション構築を実現します。また、人と人との接触を減らすことにより、新型コロナウイルスの感染拡大防止にもつながると考えられます。将来的には、少子高齢化や就労人口の減少により人手不足に悩む店舗に導入するなど、社会課題の解決に貢献することを目指します。